• ホーム > 
  • 奨学金・教育ローンガイド

奨学金・教育ローンガイド

まずは奨学金・教育ローンについて知ろう

学費を調達するための代表的な方法は奨学金制度と教育ローンです。ただし、注意していただきたいのは、学費の納入は合格後1~2週間が締め切りということ。たとえばAO入試や推薦入試で大学に合格した場合、年内には入学金+前期学費を納入する必要がありますが、奨学金の支給は入学後からになります。希望の学校に合格したものの、学費の調達ができず進学を断念したケースも多々見受けられます。こうならないためにも早めの資金計画をオススメします。


奨学金制度

奨学金は給付(返還不要)のものや、貸与でも無利息のものがあるため真っ先に検討したい調達方法です。
日本学生支援機構の奨学金制度(第一種・第二種)をはじめ、自治体や民間企業、各種団体、各学校の独自奨学金などがあります。

【主な奨学金制度】

取扱機関 支給形態 利息 月額 主な資格要件
日本学生
支援機構
第一種 貸与 無利息 ¥45,000〜¥64,000※1 高校の成績の平均値が3.5以上
第二種 年3%を上限とする
在学中は無利息
¥30,000〜¥140,000※2 高校の成績が平均水準以上
学校 給付・貸与 学校による 学校による 学校・制度により異なる
新聞奨学金 無利息 ¥600,000〜¥3,500,000※3 基本的になし
地方公共団体 貸与 団体による ¥30,000〜¥50,000 程度 その地域に保護者が住んでいること
民間団体 給付 団体による 団体により異なる
交通遺児育英会 貸与 無利息 ¥40,000〜¥60,000※4 保護者が交通事故で死亡、後遺症で働けない
あしなが育英会 一般¥40,000 特別¥50,000 保護者が病気で死亡、後遺症で働けない

※1 進学先・自宅/自宅外により異なる
※2 ¥30,00・¥50,000・¥80,000・¥100,000・¥120,000から選択
  (私立大学医・歯学部課程は12万円を選択した場合に限り、4万円の増額可)
  (私立大学薬・獣医学部課程は12万円を選択した場合に限り、2万円の増額可)

※3 新聞奨学金制度は1〜4年間での総額(日経育英奨学金の場合)
※4 ¥40,00・¥50,000・¥60,000から選択


日本学生支援機構奨学金

現在、奨学金を受けている人の約75%、奨学金総額の約85%が日本学生支援機構の奨学金です。
この奨学金は「貸与制」で、無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金があります。第一種は、高校1年次から申込時までの成績が平均3.5以上と保護者の家計基準があり、貸与額は学校の種類や通学形態などによって異なります。また第二種は有利子の分、緩やかな基準となっています。
申込みは進学した学校を通して行い、募集は原則春に行われます。進学の前年に奨学金を予約する「予約採用制度」もありますので、希望する場合は高校の先生や日本学生支援機構へ早めに相談しておくとよいでしょう。

地方自治体の奨学金

大半が貸与方式ですが、一度採用されると卒業時まで継続的に利用できるという大きなメリットがあります。制度の有無、申込時期、内容は各自治体によって異なります。また日本学生支援機構の奨学金などと併用できない場合もあるため、条件をみて選ぶ必要があります。希望する場合は、なるべく早い時期にお住まいの教育委員会や役所等に問い合わせ、確認をしておきましょう。

企業・団体の奨学金

大半は給付方式です。企業や団体が関連する産業・職業分野の教育・研究に力を入れている学校を指定している場合が多く、成績の優秀な学生が対象です。

新聞奨学会

新聞販売所で働くことで、貸与された金額を返済していきます。学費の貸与に加え、給与も支給され、部屋も無料提供されますが、仕事と学業の両立を強いられるため、相当の覚悟が必要です。ただし、新聞奨学生は社会的にも優れた人物として評価が高いため、就職に関しては引っ張りだこです。

交通遺児育英会

保護者が交通事故で死亡または重度の後遺症のため、経済的に就学が困難な学生を支援する制度です。返還は貸与が終了して6ヵ月後から20年以内となっています。

あしなが育英会

保護者が病気や災害(交通事故を除く)などが原因で死亡または重度の後遺症のため、経済的に就学が困難な学生を支援する制度です。返還は貸与が終了して6ヵ月後から20年以内です。

母子家庭への支援「母子寡婦福祉資金」

母子家庭でお子様が進学する場合は「母子寡婦福祉資金」というのがあります。その中で「就学支度資金」「修学資金」の2つが進学資金に当てはまります。「修学支度資金」は入学時に必要な学費や費用をバックアップする制度です。もう一方の「修学資金」は奨学金のように入学してから毎月、振り込まれるタイプの制度です。どちらも基本的には無利子で貸与、卒業してから半年後に返還がはじまります。返還期間は20年間なので、負担も少なくて済みます。保証人が必要ですがお子さんが借りる場合は親が、親が借りる場合はお子さんが保証人になります。基本的に、無利子で、日本学生支援機構奨学金と同等の貸与枠がありますので母子家庭の強い味方になりそうです。詳細は各地方自治体にお問い合わせください。


教育ローンの利用

教育ローンは一般のローンよりも金利が低く、奨学金制度と同様によく利用される進学費用の捻出方法です。月々数万円を貸与する奨学金とは異なり、まとまった額を一度に借り入れます。在学期間中も返済期間に含まれますが、在学中は金利のみを、卒業後に返済を開始するものもあります。
「国の教育ローン」(日本政策金融公庫)は、低金利で融資条件も比較的緩やかなため人気が高くなっています。受験費用、入学費用、在学費用のすべてを対象とし、融資限度額は学生1人につき300万円まで。全国の日本生活金融公庫や銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協、漁協などで申し込むことができます。
大学によっては「提携教育ローン」など独自の貸与・融資制度を設けているところもあります。

【主な教育ローン】

  取扱機関 名称 融資金額 返済期間 金利 主な資格要件
公的
ローン
日本政策金融公庫 教育一般貸付 300万円以内 15年以内 2.65% 詳細は
教育ローンコールセンター
[ナビダイヤル]0570-008656
郵貯貸付 最高200万円 教育積立郵便貯金の預金者
雇用・能力開発機構 財形教育融資 最高450万円 10年以内 1.97% 財形貯蓄を行っている方
組合
ローン
労働金庫 教育ローン 最高500万円   4.0%(固定)
3.7%〜4.1%(変動)
自宅または勤め先が
近畿2府4県にある方
JAバンク(農協) 教育ローン 500万円程度 10年程度 JAにより異なる JAにより異なる

(平成22年1月1日現在) ※労働金庫は近畿労働金庫の場合


特待生入試

学費を軽減するため、入学時の成績優秀者を対象に奨学金を給付する大学が増えています。スカラシップ入試、奨学生入試ともいわれ、一般入試とは別日程で行われる場合と、一般入試の受験生の中から成績優秀者を特待生・奨学生として採用する場合などがあります。内容は学校によって様々ですが、「入学金の全額、あるいは一部を免除」「授業料の全額、あるいは一部を免除」というケースが一般的です。